廣野由美子『批評理論入門 「フランケンシュタイン」解剖講義』
廣野由美子『批評理論入門 「フランケンシュタイン」解剖講義』
小説の中に入ってゆく「内在的アプローチ」
形式、技法、テクストの構造や言語を調べる
形式主義
小説から外へ出てゆく「外在的アプローチ」
テクストが世界の一部であることを前提として、文学以外の対象や理念を探究するために文学テクストを利用する
批評理論という方法論を持つことによって、自分の狭い先入観を突破し、作品の解釈の可能性を拡大することができる
なぜフランケンシュタインか
いわゆる小説らしい小説ではないが、小説とは何かという問題ついて論じるにあたって格好の題材
誰もがタイトルを知っていて、イメージを持っている
他のメディアに沢山翻案化されているが、小説という形式でしか表現できない作品
「気絶するほど醜い姿」を映像化できていない
長らく無視されていたが、批評を取り巻く新しい理論を刺激する目立った要素が含まれている
語りの方法やプロット構成など、優れた技巧が凝らされている
豊かな間テクスト性を秘めている